あなたの土地の広さ・形・境界は誰もしらない?!
シリーズ1土地


(提供 櫻井土地家屋調査士事務所 土地家屋調査士 櫻井文明)


Q戸建ての住宅に住んでいる方にお聞きします。ご自分の土地の広さはご存じですか?

Aそうですね、権利証という書類をお持ちのことだと思います。そこに広さも所有者も書いてある上、法務局という役所に、土地の面積が登録(登記という)されているはずです。それでは、次にご質問します。


Q土地の形と、お隣りとの土地の境界はご存知ですか?

Aこれも、どこかの役所で管理しているはず、登記してあるはず、正確な測量図が保管されているはず、と思われるかもしれません。それは間違いです。
専門的な用語を使わないでお話しすると、正確に形状・面積が把握できる土地は少ないです。その上、現実に境界標が土地の四隅にきちんとある土地はかなり少ない。分譲地であっても1カ所、2カ所不明であったりします。
 本当かどうか登記所や市役所に行って資料をご覧下さい。そして、ご自分の土地の四隅を掃除がてらご覧下さい。石の杭か金属製の小さいプレート、さびた鋲、赤いペンキ跡などを探してみてください。


Q隣との間は壁や塀、ブロック積み、垣根があるとご安心された方へ!

Aたとえばブロックの壁があったとしたら、そのブロックの中心が境界ラインでしょうか。
もしくは、壁の表面(ツラ)でしょうか。もしくは、その壁は本当に境界ラインにきちっと積まれたものでしょうか。5センチ10センチの幅が違えば、それでもかなり面積に影響することと思います。境界が垣根程度では、不明と言っていいです。
 幸いにも、法務局に地積測量図のあった方、そこに示されている境界を探してみてください。本当にそこに記載されている物がありますか?年月が経って動いていませんか?もしくは、過去、家の前の道路が工事されて道路の幅が広くなったことで土地の形も広さも実際はかわっていませんか?


Q境界が不明なのはわかった、でもそれがそれほど重要だとは思えないが・・・?

A境界が不明な場合は、お隣りさまとの@立ち会いと確認A測量B同じ地積測量図を持ち合うC両者ご納得の境界標設置が必要です。どんな場面がありえるか、例示しておきます。

(例1)ご売却の場合・・現代では不動産売買において境界標を確認するのはあたり前です。どこからどこまでかがわからない土地を誰が安心して買いますか?不動産会社の下取りだって、個人のお客様よりもっと厳しく境界についての隣地全員の承諾を売買の条件にして要求してきます。

(例2)相続の場合・・・相続によって兄弟間で土地をわけると決まった場合、土地を二つや三つに切るといった場合、分筆登記という手続きが必要になります。その場合「自分の土地を切る」ためには周囲の隣接者全員と境界を確認してあることが大前提です。あわてて確認しようとしても、話がまとまらなかったりして、ご計画が頓挫することもあります。

(例3)道路がひきなおされる場合・・・面積が小さくなった場合、小さくなった分本当に課税も少なくなりましたか?
                              
(例4)相続で代替わりした場合・・息子さん娘さんの世代になったら、土地の境界のいきさつなんて知っているわけがありません。お隣さんの言いなりで境界が確認されることもよくあります。ご主人様がお亡くなりになったら、奥様がどうやって境界についてお隣様と調整や立ち会い、確認作業をするのでしょうか。そのような場面をたびたび見てきました。  

(例5)お金を借りるとき・・登記簿上と実際の土地とが、極端に広さ・形状が違ったり、激しい境界紛争が現に起きている場合は、銀行は担保物件として十分に評価しません。

最後に「私は広い土地を持っていて境なんて気にならない。売りもしない。」という方へ。
山や広大な地所、農地などをお持ちの方は隣接者の方が、知ってか知らずか越境してきているケースが多くあります。時効取得という土地の取得の仕方が法律上認められているため、もう既に20センチ幅や50センチ幅は土地をとられているかもしれません。境界標がないのだから、その程度ならお気づきにならないはずです。

                           土地家屋調査士 櫻井文明

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