ここでは法律のまめ知識を紹介します。話題は尽きないと思いますが、何を書いたらいいのか不安なところもありますし、うまく書けるかもちょっと自信がありません。知りたいことのご要望いただければ、それも紹介していきたいと思います。

クーリングオフ

契約をしてしまったけれども、よく考えてみると契約したのは間違いだったと気づいた場合、契約を白紙撤回できる制度がクーリングオフです。

訪問販売等の場合、一定期間(例えば、契約の日から8日以内など)であれば、クーリングオフにより、契約を白紙撤回できます。どういう場合にクーリングオフができるのかどうかは、弁護士にお尋ねください。

架空請求

最近、突然身に覚えのない督促状が送りつけられる、架空請求が世間をさわがせています。

架空請求に対しては、「無視をする」という対応が第一です。決して、認めない、払わない、ことが大切です。脅し文句があった場合などは警察に届け出ましょう。

ただ、最近は、裁判所に架空債権を訴える業者もあります。この場合、被害者の元には裁判所から「訴状」が送られてきます。このように裁判所が絡んだ場合は、弁護士に相談したほうが無難です。これを無視すると、判決が下って、給料が差し押さえられるなどの実害が生じるおそれがあるからです。

参考:国民生活センター:悪質な「利用した覚えのない請求」が横行しています

弁護士費用の援助 〜 法律扶助協会

法律扶助協会をご存じでしょうか。資力の乏しい方のために、弁護士費用を立て替えてくれ、後で分割払いに応じてくれるほか、刑事事件の場合は、弁護士費用を負担してくれる等する公共団体です。

例えば、単身者の場合、手取り月収入が18万2000円以下であり、事件について勝訴の見込みがないとはいえないという基準を満たせば、審査により、法律扶助協会が利用でき、安い費用で、しかも、分割返済により訴訟や自己破産ができます。法律扶助協会について詳しくお知りになりたい方は、当事務所までご連絡ください

債務整理

債務整理とは、借金を利息制限法の制限利息内に引き直して債務を圧縮し、3年から5年間をかけて分割して返済するという和解を結ぶことを言います。

債務整理においては、過払金請求ができる場合があることに注意が必要です。10年程度にわたって消費者金融との取引がある場合、弁護士に依頼して債務整理を行うと、消費者金融への過払金というものが生じ、一定の金額が逆に返ってくる場合があるのです。

これは、消費者金融が利息制限法以上の金利を取っており、債務者が利息を払いすぎていることから生じます。多重債務で返済にお困りの方、過払金が生じるかもしれません。一度、弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

自己破産のデメリット

破産をするにはまず弁護士費用がかかります。債権者数にもよりますが、着手金が21万円、報酬金が21万円というのが相場です(当事務所では分割払いにも応じております)。

破産するにあたってのデメリットは、会社の取締役になれない、税理士などの資格を失う、今後7年間は破産できないといったところです。破産は、経済的に再起を図るための制度です。1からやり直したいと考えているならば、破産も一つの選択肢です。

民事介入暴力

暴力団からがらせをうけるなど、人に言えない被害を受けている方はいませんか。横浜弁護士会では、弁護士による民暴委員会を組織し、民暴被害者の救済を図っています。私も、委員の一人です。一人でなやまず、当事務所または横浜弁護士会までお気軽にご相談ください。

相続税

自分の身内が亡くなったとき、相続税がいくらかかるのだろう?と考えたことはありませんか。

この点、相続税法は、基礎控除として、5000万円+(1000万円×相続人の数)という規定を置いています。例えば、相続人が5人いる場合、5000万円 + (1000万円×5) = 1億円 が基礎控除されます。この場合、相続財産が1億円以内ならば相続税はかかりません。

よっぽどの資産家でないと、相続税の心配をすることはないというのが実情でしょう。

遺留分減殺請求権

遺言により自分の相続分がなくなってしまったらどうなるのでしょう?

この点、民法は、法定相続分の1/2 を遺留分として、遺言でも侵すことのできない取り分を認めています。

例えば、法定相続分が 1/4 あるところを、遺言により、別の相続人に遺産が遺贈されて、法定相続分がなくなっても、法定相続分の1/2、つまり、この場合、1/4 × 1/2 = 1/8 が遺留分として請求できます。なお、遺留分を主張する場合、相続開始から1年以内に、遺留分減殺の意思表示をする必要がありますので注意してください。

離婚の際の財産分与と慰謝料

夫(妻)が不倫等をしている、性格の不一致があるなどの理由で、離婚を考えている方もいらっしゃるでしょう。離婚の原因にもよりますが、例えば、夫から妻が離婚を持ちかけられ、離婚しようとする場合、妻は夫に対し、財産分与と慰謝料の請求ができます。

財産分与は、財産の形成にどれだけ貢献したかを基準に計算されます。専業主婦の場合、30% から 50% の幅で、財産分与を請求できるのが一般です。また、慰謝料については、婚姻期間の長短、精神的苦痛の程度に応じて、100万円から300万円くらいの請求ができるのが一般です。

起訴猶予と執行猶予

似たもの用語シリーズですが、起訴猶予と執行猶予の違いはご存知でしょうか。

まず、起訴猶予を説明します。捜査が始まり、事件が検察官に送致(送検)された後、検察官は、起訴するかどうかを判断します。このとき、事案や被害の小ささ、被害回復がなされていること、被疑者が反省していること、前科がないことなどを被疑者に有利な事情を考慮し、犯罪事実は認められるけれども、あえて起訴をするまでもないとして、起訴をしないという判断をする場合があります。それが起訴猶予です。

これに対し、執行猶予というのは、起訴された後、裁判になり、判決を下すときに、裁判官が、被告人にとって有利な事情を考慮し、実刑にしない場合を言います。例えば、懲役1年執行猶予3年という形で判断がなされますが、この場合は、3年間まじめにすごぜば、懲役1年はなかったことになるのです。

被疑者と被告人

被疑者と被告人、区別は分かりますか。

簡単に言ってしまうと、起訴される前の捜査段階が被疑者であり、起訴された後の公判段階になると被告人になります。被告人の「告」には「起訴」という意味が含まれるんですね。ですから、起訴されたら被告人になるということです。

ちなみに、起訴される前の犯罪事実のことを「被疑事実」と言い、起訴された後の公判段階の犯罪事実のことを「公訴事実」と言います。

胎児は人か

胎児は人でしょうか。色々な考え方がありますが、通説的な考え方を紹介します。民法と刑法では考え方が違います。

民法では胎児は人です。ただし、死産であった場合は遡って人ではなくなります。具体的事例では、例えば、胎児も相続人の一人としてカウントされます。

一方、刑法の場合は、胎児は人ではありません。出産して体が一部露出した段階で人となります。具体的事例では、例えば、胎児を殺しても殺人罪にはなりません。堕胎罪になるだけです。出産して一部露出した後に殺せば、人になってますから、殺人罪です。

このように民法と刑法で違いがでるのは、「人」としての保護をどの段階で与えるのかという違いがあるからです。

窃盗罪には罰金刑がない

窃盗罪には罰金刑がなく、懲役刑しかないのをご存じですか。

なぜ罰金刑がないのかというと、人のものを盗むような人は大抵お金に困って窃盗をすると考えられるのが通常であるから、刑としてお金のない犯人から罰金を取るのは背理であるという考え方が根底にあるのです。

この考え方は、例えば、普通の侵入盗(空き巣)などの場合はあてはまるのですが、下着泥棒などの場合はあてはまりません。下着泥棒などは事案が軽微の場合が多く、懲役刑ではなく、罰金刑を下すのが妥当とも言えます。そのため、窃盗罪ではなく、通常一緒に行われる住居侵入罪を捉えて、住居侵入罪には罰金刑があるので、これにより罰金刑に処されるという扱いがなされることがあります。

ウェーバーの概括的故意

例えば、海辺で首を絞めて人を殺そうとして、ぐったりしたことから、死んだと思って、その場に放置したところ、実はまだ生きており、砂浜の砂を吸引して窒息死したという事例で、故意が認められるか(思ったとおりに死んでいないことから問題となります)というのがウェーバーの概括的故意の事案です。

因果関係の錯誤等色々な刑法上の論点がからみますが、結論としては、殺人罪を認めるのが通説です。

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