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「会社法施行規則」,「会社計算規則」及び「電子公告規則」について
平成18年2月7日,「会社法施行規則」,「会社計算規則」及び「電子公告規則」が公布されました(施行日は,会社法の施行の日(平成18年5月1日)とされています)。
第1 会社法施行規則(平成18年法務省令第28号及び平成18年法務省令第49号により改正後のもの
1 概要
この省令は,会社法の規定により委任された下記の事項その他の事項について,必要な事項を定めるとともに,会社法の規定により法務省令に委任された事項のうち他の省令で定める事項についてその旨を明らかにするものです。
・ 親会社及び子会社の定義
・ 株主総会等を招集する際に決定すべき事項
・ 株主総会参考書類及び議決権行使書面等の記載事項等
・ 役員の選解任に係る事項
・ 各会社において決議等の対象となる体制その他業務の適正を確保するための体制に関する事項
・ 会計参与報告の内容
・ 事業報告の内容(買収防衛策に関する事項,社外取締役に関する事項等)
・ 株式会社の清算(特別清算を含む)に関する事項
・ 社債権者集会に係る事項その他社債に関する事項
・ 組織再編行為を行う際の事前・事後備置書面の内容
・ 特殊決議・総株主同意を必要とする対価の内容
・ 株主代表訴訟における提訴請求の方法に関する事項
2 重要な項目とその内容
(1) 親会社及び子会社の定義
親会社及び子会社の定義として,「財務及び事業の方針の決定を支配している場合」という実質基準を用いることとしています。また,親会社及び子会社には,会社以外の法人,法人格を有しない組合等も含まれることとしています。これは,現行の財務諸表等規則8条4項の内容とほぼ同一の内容です(3条,4条)。
(2) 取締役等の説明義務
取締役等が株主総会において説明義務を負わない場合として,@株主が説明を求めた事項について説明をするために調査をすることが必要である場合(会社が総会の日の相当の期間前に通知を受けていた場合等を除く),A説明により会社その他の者の権利を侵害することとなる場合,B実質的に同一の事項について繰り返し説明を求める場合等を規定しています(71条)。
(3) 社外取締役等の選任に関する議案
公開会社が社外取締役等を選任する場合の選任議案の参考書類に,当該候補者が当該会社の特定関係事業者である会社等の業務執行者や当該会社の業務執行者の配偶者,三親等以内の親族等であることを株式会社が知っているとき等にはその旨を記載することとしています(74条4項6号)。
(4) 業務の適正を確保する体制
株式会社の業務の適正を確保する体制とは,@取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制,A損失の危険の管理に関する規程その他の体制,B取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制,C使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制,D当該株式会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制等であることを規定しています(98条,100条,112条)。
(5) 会計参与報告
会計参与報告の記載事項として,@会計参与が職務を行う際に会社と合意した事項,A計算書類作成のために採用した会計方針,B計算書類作成に用いた資料の種類や作成過程及び方法等を規定しています(102条)。
(6) 社外取締役に関する事項の事業報告への記載
会社が社外取締役を選任した場合には,@当該社外役員が他の会社の業務執行役員等であるときは,その事実及び当該会社と他の会社との関係,A社外役員が他の会社の社外役員を兼任している事実等を事業報告の記載事項としています(124条)。
(7) 買収防衛策に関する事項の事業報告への記載
会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本指針を定めている場合には,@基本方針の内容,A方針に照らして不適切な者が支配権を獲得することを防止するための取組み(いわゆる買収防衛策)の具体的内容,B防衛策の合理性に対する経営陣の評価と意見等を事業報告の記載事項としています(127条)。
(8) 特殊決議・総株主同意を必要とする対価の内容
吸収合併,株式交換の承認手続において特殊決議・総株主同意を要するものとされる譲渡制限株式等・持分等の内容として,それぞれ,存続会社等の取得条項付株式又は取得条項付新株予約権(いずれも,取得対価が譲渡制限株式であるものに限る。)・権利の移転又は行使に債務者その他第三者の承諾を要するものを定めています(185条,186条)。
なお,当該事項については,この省令の施行後1年を目途として,合併等の対価に係る検討の結果に基づき,必要な見直し等の措置を講ずるものとすることとしています(附則9条)。
(9) 株主代表訴訟に関する提訴請求の方法等
株主が会社に対して責任追及等の訴えの提起を請求する際には,@被告となるべき者,A請求の趣旨及び請求を特定するのに必要な事実を明らかにしなければならないこととしています(217条)。
また,提訴請求を行った株主に対して交付する不提訴理由書においては,@会社が行った調査の内容,A請求対象者の責任等の有無についての判断,B請求対象者に責任等があると判断した場合にもかかわらず提訴しなかったときはその理由を明らかにしなければならないこととしています(218条)。
(10 ) ウェブサイトによる開示
事業報告における記載事項の一部,株主総会参考書類における記載事項の一部,注記表及び連結計算書類の全部につき,ウェブサイトで開示することにより,書面による提供の省略を可能とすることとしています(94条,133条3項,計算省令161条4項,162条4項)。
第2 会社計算規則(平成18年法務省令第28号及び平成18年法務省令第49号により改正後のもの
1 概要
この省令は,会社の計算に関する下記の事項その他の事項を定めるものです。
・ 会計帳簿の記帳
・ 計算書類等の種類,計算書類等の表示
・ 計算関係書類の監査の手続
・ 計算書類等の株主への提供
・ 計算書類の公告等
・ 剰余金の計算,分配可能額の計算
・ 組織再編行為に係る会社の計算
2 重要な項目とその内容
(1) 計算書類の種類
計算書類は,@貸借対照表,A損益計算書,B株主資本等変動計算書,C個別注記表の4つから構成されることとしています(91条1項)。
(2) 企業結合会計基準に沿った株主資本の算定
企業結合に関する会計基準及びその適用指針に沿った内容で株主資本が算定される。例えば,当該株式会社と共通支配下にある者が出資した場合において,当該出資者が出資財産について付していた帳簿価額がマイナスであるとき(簿価債務超過の事業を出資するときなど)は,株式を発行した場合に,当該株式会社の資本金・資本準備金は増加せず,当該マイナス部分について利益剰余金が減少する(74条4項など)こととしています。
(3) 計算書類等の監査期間
監査報告の通知期限として,計算書類を受領した日から「○週間を経過した日」等と規定することにより,現行法と同様の監査期間を各監査機関に確保しながら,監査役等による監査が早期に終了した場合には,定時株主総会を早期に開催することを可能にしています(152条1項,158条1項,160条1項等)。
なお,監査役等と取締役の合意による監査期間の短縮も認めています。
(4) 会計監査人の職務の遂行に関する事項
会計監査人は,監査役等に対する会計監査報告の内容の通知に際して,会計監査人の職務の遂行に関する事項を通知しなければならないこととした上で(159条),監査役は,会計監査人の職務の遂行が適正に実施されることを確保するための体制に関する事項を内容とした監査報告を作成しなければならないこととしています(155条)。
(5) 分配可能額
分配可能額の算定にあたっては,@貸借対照表に計上された正ののれん及び繰延資産をも控除対象とするとともに(186条1号),A任意的に連結配当規制を適用することを可能としています(186条4号)。
第3 電子公告規則の概要
1 概要
この省令は,電子公告調査に関する下記の事項その他の事項を定めるものとする。
・ 電子公告調査を求める方法
・ 電子公告調査を行う方法
・ 調査結果通知の方法
・ 調査記録簿の記載
2 重要な項目とその内容
現行の電子公告規則(平成17年法務省令第3号)と実質的に同内容を規定しています。
法務省民事局 引用
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji107.html |
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| 有限会社の廃止、最低資本金制度の廃止、会計参与制度の導入など新しい会社形態を盛り込んだ新会社法が平成18年5月から施行されます。
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